BigQueryの基本的な料金
GCPの中でも BigQueryは特徴あって魅力的なサービスだと思いますが、実際に使ってみると「利用料金がいつの間にかとんでもない金額になっていた」ことで有名です。料金がかるのは、基本は以下の2つです。(実際にはストリーミングとかの別料金もありますが、あまり使われないはずなので割愛します)
価格は東京/大阪リージョン、$1=¥135換算です。
ストレージ:
$0.016=¥2.16/月/GB(長期保存:90日以上連続して変更されなかったテーブル/パーティション)
1TBまでは無料。
検索:
BigQueryの検索が速い仕組み=料金が高騰する仕組み?
この章は私の主観や予想を含みます。
検索が速いのがBigQueryの最大の魅力と思いますが、実は裏では結構な大規模なインスタンスが動いているのではないかと思います。その根拠は「クエリジョブ」の以下の記載です。
オンデマンド料金では、プロジェクトで最大 2,000 個の同時実行スロットを設定できます。
ここで「スロット」が何なのか問題になりますが、「コミットメント」に以下の様に説明されています。
スロットは、BigQuery で使用される仮想 CPU を表しています。
つまりGCEのvCPUやGKEのノードと同等のもの? でしょうか。
GCEでvCPUを2000予約する費用を試算してみます。どのようなタイプのvCPUを選ぶかにもよりますが、n2-standard-80(vCPU=80、メモリ320GB、$4.9835/時間)だと、以下のとおり。
$4.9835*2000/80=$124.5875≒¥16,819/時間
ちょっと微妙だったような... GCEのvCPUと同じという予想はハズレかもしれません。
検索の料金を安くする仕組み
がっつりBigQueryを使いながらも検索の料金をそれなりに抑えられるかもしれない仕組みが用意されています。一覧にすると以下のとおり。ちょこっと使いたい方は蚊帳の外です。
名称 | 概要 | 料金 |
---|---|---|
月定額契約 | 購入した瞬間から、30日間の定額料金です。 | $2,400=¥324,000/月/100スロット |
年定額契約 | 購入した瞬間から、1年間の定額料金です。 | $2,040=¥275,400/月/100スロット |
Flex Slots | 指定した短期間だけ、秒単位で定額にします。 | $4.80=¥648/時間/100スロット |
BI Engine | オンメモリ検索で高速化。 | $0.0499/GB/時間 |
定額料金
文字どおりの定額料金です。最初の1か月または1年は、途中で止められないので注意が必要です。また上記の料金は100スロットであることにも注意が必要です。通常のオンデマンド検索は2000スロットなので、スロットが少ないと「契約してみたけど検索遅い」ということになりそうです。オンデマンドでは2000スロット以上を使用する手段が用意されていませんが、定額契約では2000スロットを超えて予約できるそうです。東京リージョンでは最大1000スロットまでしか予約できないようです。
年定額契約をある程度のスロット以上購入すると、おまけとして下記のBI Engineの容量もついてきます。年定額契約するなら、これも使わない手はないです。
Flex Slots
瞬間だけ定額という、変則的な料金プランです。使用する都度開始/終了を指定するようなので、定期的に決まった検索を行うなどの用途に向いています。購入するスロット数が多すぎると、購入に失敗することがあります。購入に成功すると解除するまで、秒単位で使っていても使わなくても課金されます。
上手く使えば費用と速度の両面で効果があるはずです。他プランとの組み合わせも可能です。
BI Engine
料金体系というより機能なのですが、別の料金体系を持っています。
Business Intelligence(以下BIと略)ツールのデータソースとしてBigQueryのテーブルを使用する場合に、レスポンスの改善や利用料金の低減の目的で使用します。BIツールとBigQueryを接続すると、ちょっとBIツールを操作しただけで何度も検索が発生していて、いつも間にかとんでもない金額を使ってしまうという悲劇を防げます。なんかのBIツールと組み合わせなければならないわけではないので、常時使うことも可能です。
検索をオンメモリで行うので非常に速いそうです。その検索用のメモリの予約した容量に応じて料金が決まります。素のBigQueryよりいろいろと制限が厳しく、BI Engineで検索できない場合、通常のBigQueryで検索され、料金もそちらのものとなります。
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